2. まさかのあの2人と?

2/3
前へ
/47ページ
次へ
「はい、みんなクジを取りましたね~。同じ数字の人が同じ部屋の人ですよ~。じゃあみなさんで、せーのっ!」 バッ みんなクジを開ける。 私は… 「紫蘭、何番だった? 俺、7番だったんだけど」 「はぁ?!7番?!」 私の番号は… 7番。 疾風といっしょ?! 「うわっ!お前7番?!いっしょかよ!」 私のクジを覗きこんで言う疾風。 「それはこっちのセリフだっての!!」 その会話を聞いた女子達は、 「え~?!疾風くん、紫蘭ちゃんと同じだって!」 「え?!ショック~!」 「後は…」 「棗斗くん!!」 ほとんどの女子がハモった。 「俺? ……あ、7番。」 「……はぁ?!」 私はつい大声を出してしまった。 「え~?!棗斗くんも紫蘭ちゃんと同じ部屋なの~?!」 「紫蘭、ズルい~(怒)」 ひぃぃぃっ! 「うるせぇ」 大声でもない声なのに、クラスが静まりかえる。 声を発したのは… 「五十嵐くん?」 「俺だって好きでコイツと同じ部屋になったわけじゃねぇし」 「なっ?!私だって違うよ!!」 「俺だって!!」 すると、疾風と五十嵐くんのところに男子が寄る。 ヒソヒソと何か話してるけど、聞こえない。 「なぁ、2人共~。あの天宮と同じ部屋になれるんだぜ?あの、少なくとも学年1かわいい天宮だぞ?ラッキーだと思わねぇのか?」 「「は?だれがあんなブス」」 ↑だけ聞こえた。 「はぁ?!誰が?!」 「「お前だよ、ブス」」 「なんだと~?!」 [ムリとか言っといて気バリバあってますけど…(クラス一同)] …というわけで、あの2人と同じ部屋に住む事になってしまったのですが、 「いつのまにできてたんだこんな建物」 「夏休みっしょ~」 隣でのん気に言うのは、友達の井上凜(いのうえりん)。 「り~ん~、私もうヤダ~(泣) いきなり全寮制とかムリ~↓」 「あーよしよしがんばれー」 棒読みで返される。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加