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「はい、みんなクジを取りましたね~。同じ数字の人が同じ部屋の人ですよ~。じゃあみなさんで、せーのっ!」
バッ
みんなクジを開ける。
私は…
「紫蘭、何番だった?
俺、7番だったんだけど」
「はぁ?!7番?!」
私の番号は…
7番。
疾風といっしょ?!
「うわっ!お前7番?!いっしょかよ!」
私のクジを覗きこんで言う疾風。
「それはこっちのセリフだっての!!」
その会話を聞いた女子達は、
「え~?!疾風くん、紫蘭ちゃんと同じだって!」
「え?!ショック~!」
「後は…」
「棗斗くん!!」
ほとんどの女子がハモった。
「俺?
……あ、7番。」
「……はぁ?!」
私はつい大声を出してしまった。
「え~?!棗斗くんも紫蘭ちゃんと同じ部屋なの~?!」
「紫蘭、ズルい~(怒)」
ひぃぃぃっ!
「うるせぇ」
大声でもない声なのに、クラスが静まりかえる。
声を発したのは…
「五十嵐くん?」
「俺だって好きでコイツと同じ部屋になったわけじゃねぇし」
「なっ?!私だって違うよ!!」
「俺だって!!」
すると、疾風と五十嵐くんのところに男子が寄る。
ヒソヒソと何か話してるけど、聞こえない。
「なぁ、2人共~。あの天宮と同じ部屋になれるんだぜ?あの、少なくとも学年1かわいい天宮だぞ?ラッキーだと思わねぇのか?」
「「は?だれがあんなブス」」
↑だけ聞こえた。
「はぁ?!誰が?!」
「「お前だよ、ブス」」
「なんだと~?!」
[ムリとか言っといて気バリバあってますけど…(クラス一同)]
…というわけで、あの2人と同じ部屋に住む事になってしまったのですが、
「いつのまにできてたんだこんな建物」
「夏休みっしょ~」
隣でのん気に言うのは、友達の井上凜(いのうえりん)。
「り~ん~、私もうヤダ~(泣)
いきなり全寮制とかムリ~↓」
「あーよしよしがんばれー」
棒読みで返される。
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