第1章 誓約書

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A社に入ると、そこもS社同様、営業マンとか女性スタッフが居た。 俺は、女性スタッフの一人に、 「あのー、お金を借りたいんですけど…」 と、訴えかけると、今まで同様、質問と審査だけでカードが手に入った。 そして、そのまま店を出ようとした途端、 「お客様、待って下さい。」 と言われ、振り向くと、カードを俺に手渡してくれた女性スタッフが居た。 女性スタッフは、 「まずは、お金をおろして下さい。最低三万円でお願いします。」 と言われ、俺は 「何でですか?」 と反論した。 今までの消費者金融で、こんな事言う店員は初めてだった為、なぜカード作った日に下ろさなければならないのか、納得いかなかったのだ。 女性スタッフは、あっさりと 「それが当社の方針です!」 と語った。 (どういう方針なんだよー) と思い、カードを返そうとすると、 そのカードを勝手にキャッシングコーナーの中に入れて、三万円下ろされた。 (なんちゅー店じゃ!) と思いながらも、渋々三万円とカードを持って友達の所へ向かう事にした。
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