漆黒の少年

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「ヘヘッ!!もう逃げられねーぞ?」 下品な笑いかたをする小太りな男が言う。 「餓鬼!!その荷物はてめぇの命より重いものだ!!」 色素の薄い...染めた頭の男が言う。 「...」 ここは薄暗い路地裏。 叫んだって助けは来ない...だが目撃者も出ない。 追い詰められている形の少年は言葉を紡ぐ。 「異能力の始まり-スキルスタート-」 それは男達の耳には届かない。 そして男達の悲鳴は誰にも届かない。 「異能力終了-スキルエンド-」 聴いているのは赤い月だけ。
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