転校生

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暫く僕たちは何も喋らずにいた。 正直に言うと凄く気まずいのは僕だけでしょうか? 「あのさ、」 この沈黙を破ったのは西宮さんだった。 「名前、教えてよ。」 「へっ?」 「だから、名前教えてっていってるんじゃない!」 「さ、櫻木煉二だけど。」 僕は彼女の迫力に勢いでいってしまった。 「ふーん。」 聞いといてその反応ですか? とは言えないのが僕である。 「はぁ~。」 「どうしたの?ため息なんか吐いちゃってさ。」 「別に何でもないよ。心配してくれてありがと。」 「別に心配したんじゃないのよ。ただ隣で溜め息なんかはかれるとこっちまで幸せが逃げちゃいそうだから聞いただけじゃない。」 心配してくれてなかったんだ。 なんか残念だな。
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