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あれから西宮さんが家を出てきたのは9時30分であった。
「おはよう。西宮さん」
僕は彼女に優しく声をかけた。
「煉二くんおはよう。そしてごめんなさい。」
「別にいいよ。西宮さんにも事情があったんでしょ。」
僕は原因を知ってはいるが口には出さない。
「ありがとう。煉二くん優しいね。」
西宮さんは僕に向かってすごいまぶしい笑顔を作った。
僕は少々目をあわせていたが僕がなぜかドキッとしたので目をそらした。
「は、早く街の方にいこうよ。」
僕はあえて急かすように言った。
僕は西宮さんがいるにも関わらず自転車にまたぐ。
「私も後ろにのせてくれない?」
彼女は僕の後ろに来てそれだけ聞いた。
僕は別に断る理由もなかったのですぐにOKした。
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