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カチャカチャ…
「お酒持って行きますえ」
「ああ、おおきにお願いします」
カチャ…ざわざわ…
「しかし…百合子はんも大変やなぁ…旦那はんが出向先で事故でなくなりはるやなんて…」
「…どうも事故ちゃうらしいで…なんか…殺されたんやないかって…」
「ほな…殺人事件?」
「それがどうもなぁ…はっきりせんらしいんよ…ただなぁ…死体が発見された場所と、本当に死んだ場所は違うとるって…さっき警察らしい人と百合子はんがこそこそ話してるの偶然聞いてしもて…あっ、こんことあたしから聞いたって言わんといて…なっ」
とんとん…
すっ
「…あっ、百合子はん」
「…みなはん…今日はほんまにありがとうございますぅ…お坊様も今お帰りにならはりましたので皆さんも……あの、さくらは来てまへんよね?」
「さくらくん?台所には来てへんよ…」
「…ほんとにあの子は…」
「さくらくんおらへんの?」
「えぇ…きっと奥の部屋に…」
「…さくらくんお父ちゃん大好きっ子やったからなぁ~…」
「…私ちょっと奥見てきます…」
すっ、ぱた
とんとんとんとん…
「…百合子はんもこれから色々大変やゎ…ここの葛之葉家は歴史が深いよってなぁ…」
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