34人が本棚に入れています
本棚に追加
グイッとなんて青汁でよく使うような単語な気がするが、今キルが持っている試験管の中身は青汁のようにサラサラしていないし、完全に飲み干せるまでに確実に時間がかかるだろう。
「水とかは……「駄目だ」
即答だ。
キルは暫く試験管を見つめていたが、やがて意を決め、試験管の栓を抜き、口に入るよう上に傾けた。
だが、試験管の三分の一ほどしか入っていない劇薬Xは中々キルの口に届かない。
キルが首が痛いと思い始めた頃、やっとキルの口の中に劇薬Xが飛び込んだ。
しかし直後
「%£¢$℃&っ!?」
キルは言葉に表現できないような悲鳴を上げた。
キルの口の中に入ってきた劇薬の味は予想を遥かに上回る不味さだった。
青汁を飲んだことがある方ならその青汁10杯くらいの不味さを凝縮してある。
あまりの不味さにヘドロを飲んでいるかのようなイメージだった。
そして相変わらず笑みを浮かべているクロム大佐に対し、キルはどうにかヘドロを飲み込もうとしていた。
最初のコメントを投稿しよう!