第一話 やっぱり最初はギャグで行こう

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クロムから差し出された薬は……どす黒い。 試験管に入っているのだが、何だかポコポコと気泡も出ている。 キルはこれを飲むぐらいなら青汁を飲みたいなどと、心の中で本気で思った。 青汁は体にいいが、今キルの目の前に見せられている劇薬は明らかに体に悪そうだ。 「研究を重ねているうちにこんな色になってしまった しかもドロドロしているため、以前のように不意打ちでは飲ませられない」 クロムは試験管を傾け、ドロドロ感をキルに見せた。 確かにドロドロだ。 これを飲ませるのはいくら手負いのキルでも難しいだろう。 「まぁ、だからこそこうして自主的に飲ませようとしている訳だがな」 キルは凄く軽いノリで「ですよねー……」と言ってしまいそうになった。 最近自分のキャラを見失ってしまっているキル。 「さぁ、一気にグイッと飲み干してくれたまえ」 キルは試験管を差し出され、一応手にとった。
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