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クロムから差し出された薬は……どす黒い。
試験管に入っているのだが、何だかポコポコと気泡も出ている。
キルはこれを飲むぐらいなら青汁を飲みたいなどと、心の中で本気で思った。
青汁は体にいいが、今キルの目の前に見せられている劇薬は明らかに体に悪そうだ。
「研究を重ねているうちにこんな色になってしまった
しかもドロドロしているため、以前のように不意打ちでは飲ませられない」
クロムは試験管を傾け、ドロドロ感をキルに見せた。
確かにドロドロだ。
これを飲ませるのはいくら手負いのキルでも難しいだろう。
「まぁ、だからこそこうして自主的に飲ませようとしている訳だがな」
キルは凄く軽いノリで「ですよねー……」と言ってしまいそうになった。
最近自分のキャラを見失ってしまっているキル。
「さぁ、一気にグイッと飲み干してくれたまえ」
キルは試験管を差し出され、一応手にとった。
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