2-2.シィーラの刃

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 リクラムはその言葉にどきりとした。砕刃師としての誇りなんてものを自分は持ち合わせていない。 ――ならどうして戦う?  自問自答。意志の再確認。  シュリンがこちらを見た。腑抜けた心を見透かされた気がした。 「リクラム。まだ戦える?」  シュリンは淡々と言った。 ――最初は姉さんの助けになりたかった。 「……戦えるよ」 「本当に? 相手は仞獣じゃないんだよ?」 ――そして、シュリンを守りたいと思った。 「今度は、大丈夫だ!」  守りたかったら強くなるしかない。体はもちろん、心も。 「そっか。なら一緒に戦おう」  しっかりと立ち上がったリクラムを見て、シュリンは表情を緩めた。同時に、ポーチから一本のダガーナイフを取り出し、鞘を抜く。そしてフィーナに向かって投擲した。  直線的に向かってくるナイフをフィーナは刀で弾こうと構えた。しかし、フィーナに届く直前でナイフが増殖した。一本、二本、そして三本と増えたナイフにフィーナはやむなく回避する。 「……またこの技ですか」  フィーナがぼそりと言った。
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