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「ほら」
歩み寄った俺達に南は、最近はスイーツが人気の近くにあるパン屋の紙袋を差し出した。
中に入っていたのは、一番人気のプリンだった。
「ありがとうって言う必要ないよね?」
嫌みに返してやれば、南は笑う。
「ああ、必要ない。 それを買ってもかなりの儲けがあったからな?」
えっ!? 300円だよね、情報料って? このプリン、確か一つ150円したはず……? 6個あるよ? 900円だよ?
「赤字じゃないの?」
首を傾げる俺達に、四天王の一人 『灰色の貴公子』 と呼ばれる 神崎 真澄(カンザキ マスミ)が憐れみの視線を向けた。
「李杜がそんなヘマする訳無いよ? 絶対、私腹を肥やしてる」
当然だ、と南は頷いた。
「さっきの写メ、一件500円で売れたしな?」
「「付かぬ事をお伺い致しますが、何件お売りになられたのでしょう?」」
「結構マニアが居て、最終的にそれは30件売れた」
何ですとー!?
500円×30件は……
「「15000円!?」」
「「マジですか!?」」
いやいや、言うべきはソコじゃない!!
「「俺達の肖像権と人権とプライベートとかは!?」」
「ない!」
うわぁ、きっぱり言いやがったよ!!
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