三匹目 レッサーパンダは 惑う!?

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「早く食え、昼休み終わるぞ?」 俺達を座らせ、頭を叩きながら佐伯は言う。 本人、軽く叩いている積もりだろうが、かなり痛い。 「「痛い、痛い!」」 騒ぐ俺達を、佐伯は呆れ顔で見下ろす。 「ヤワだなあ、もうちょい鍛えた方が良いぞ?」 余計なお世話じゃ!! 高校生男子2人を軽々と小脇に抱える様な、怪力筋肉魔神のお前と一緒にするな!! 痩せちゃいるが、俺達だってそれなりに背も体重もある――はず。 ふと天女が、口を挟んできた。 「2人はこのままで良いのよ?」 嬉しいが、ナニゆえに……? 「2人が貴方みたいになったら、気持ち悪いだけでしょ? だから、余計な事言わないでね?」 「「先生、それはどう捉えれば良いの?」」 思わず問う俺達に、先生はニッコリ微笑み掛ける。 「そのままが一番、と言う事よ? 南君が折角くれたのだから、頂きましょう?」 俺の手から奪った紙袋を開け、先生はホクホク顔だ。 「朝間(アサマ)ベーカリーのひよこプリンじゃないの!! 中々買えないのに、南君頑張ったわね」 先生はまず自分の分のプリンを確保し、俺と尊に渡し、新田と川北にも配り、最後の一つを……がめた!!
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