一匹目 レッサーパンダは 来る!?

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「中谷、成瀬を見てたよ?」 川北の言葉に、首を傾げる。 「何で、俺?」 「さあねぇ~。 けど、郁里の言った通り良くない噂聞くから、気を付けた方は良いと思うね」 「ん~わかった」 頷く俺に、川北が笑顔を向けた。 「サンドイッチ、勿論あたしの分も有るよね?」 「喜んで、用意させて頂きます」 はっはあー、っと頭を下げる俺に、川北は満足気に頷いた。 「所で女史、一体どんな噂なの?」 尊の問いかけに、新田も川北も渋い顔をした。 思わず顔を見合せる、俺と尊。 仕方なさそうに、川北が喋り出す。 「中間で2位が兎に角面白くなかったらしくて、事あるごとに美原に突っ掛かっててねぇ~」 川北によれば、上履きに画鋲を入れたり隠したりはまだ可愛い方で(子供か!?)、伊織のロッカーを荒らした事もあるらしい。 まあ、確証はないらしいが…… 「それはちょっと酷いねぇ~ さすがに伊織も怒ったかな?」 尊が苦笑いを浮かべ、俺を見た。 「いやいや、伊織はそんなもんで済ます訳ないぞ?」 「さすが幼馴染み、美原の事をよく知ってるね?」 誉めてるのか、川北……? おちょくられてるような……
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