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「中谷、成瀬を見てたよ?」
川北の言葉に、首を傾げる。
「何で、俺?」
「さあねぇ~。 けど、郁里の言った通り良くない噂聞くから、気を付けた方は良いと思うね」
「ん~わかった」
頷く俺に、川北が笑顔を向けた。
「サンドイッチ、勿論あたしの分も有るよね?」
「喜んで、用意させて頂きます」
はっはあー、っと頭を下げる俺に、川北は満足気に頷いた。
「所で女史、一体どんな噂なの?」
尊の問いかけに、新田も川北も渋い顔をした。
思わず顔を見合せる、俺と尊。
仕方なさそうに、川北が喋り出す。
「中間で2位が兎に角面白くなかったらしくて、事あるごとに美原に突っ掛かっててねぇ~」
川北によれば、上履きに画鋲を入れたり隠したりはまだ可愛い方で(子供か!?)、伊織のロッカーを荒らした事もあるらしい。
まあ、確証はないらしいが……
「それはちょっと酷いねぇ~ さすがに伊織も怒ったかな?」
尊が苦笑いを浮かべ、俺を見た。
「いやいや、伊織はそんなもんで済ます訳ないぞ?」
「さすが幼馴染み、美原の事をよく知ってるね?」
誉めてるのか、川北……?
おちょくられてるような……
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