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昼休み終了の本鈴が鳴り、クラス中がざわざわと動き始めた。
四天王達も、各々の席に戻って行く。
離れ難そうにしていた佐伯も、俺達の頭をデッカイ手で撫で繰り回してから、離れて行った。
あの4人の中では、佐伯が一番まともだ。
鬼畜ドSの伊織と南、普段は物静かで優しげな雰囲気を醸し出しているがキレるとや○ざさん顔負けの巻き舌になる二重人格ぽい神崎――その中で、少々ボケ気味で天然だが、佐伯が一番人間的にまともだった。
大型の肉食獣だけど。
だがしかし……
「奴もイケメンと言う名の敵じゃ……」
ぼそりと呟くと、尊が聞き付けて苦笑う。
「いっちゃん、被害妄想モードに入っちゃったね?」
「だってたけちゃん、何だか一生分の不幸が一遍に来たみたいなんだよぉ~」
「確かに……でも、まだだよ?」
そう、まだ、だ。
今からこんな状態で、俺達はやって行けるのだろうか……?
不安だ……
先にくれないかなあ、『レッサーパンダ・ストラップ』……
そしたら、全部ぶん投げて無しにしちゃうのに……?
あっ、そうなると、成功報酬が手に入らないなあ……
ぶぅ〰!!
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