三匹目 レッサーパンダは 惑う!?

43/43

1077人が本棚に入れています
本棚に追加
/3000ページ
昼休み終了の本鈴が鳴り、クラス中がざわざわと動き始めた。 四天王達も、各々の席に戻って行く。 離れ難そうにしていた佐伯も、俺達の頭をデッカイ手で撫で繰り回してから、離れて行った。 あの4人の中では、佐伯が一番まともだ。 鬼畜ドSの伊織と南、普段は物静かで優しげな雰囲気を醸し出しているがキレるとや○ざさん顔負けの巻き舌になる二重人格ぽい神崎――その中で、少々ボケ気味で天然だが、佐伯が一番人間的にまともだった。 大型の肉食獣だけど。 だがしかし…… 「奴もイケメンと言う名の敵じゃ……」 ぼそりと呟くと、尊が聞き付けて苦笑う。 「いっちゃん、被害妄想モードに入っちゃったね?」 「だってたけちゃん、何だか一生分の不幸が一遍に来たみたいなんだよぉ~」 「確かに……でも、まだだよ?」 そう、まだ、だ。 今からこんな状態で、俺達はやって行けるのだろうか……? 不安だ…… 先にくれないかなあ、『レッサーパンダ・ストラップ』…… そしたら、全部ぶん投げて無しにしちゃうのに……? あっ、そうなると、成功報酬が手に入らないなあ…… ぶぅ〰!!
/3000ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1077人が本棚に入れています
本棚に追加