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「たけちゃん……俺の扱い、酷くない?」
「保身の為には、鬼になります!」
キッパリと返す尊は、やっぱりちょっと格好良い。
そう言えば、尊がボケ体質を返上出来る方法って、どんなのだろう?
「たけちゃん、どうやってボケを治したの?」
「治ってないよぉ~」
気の抜ける尊の返事に、頭の中が――???――だらけになった。
「だから、いっちゃんに関する事だけ、付け焼き刃でボケを返上出来るんだ」
意味、わからない……
「たく兄が、閃いたんだ」
「何を?」
「いっちゃんが、俺の事怒ったお母さんみたいって言ったのにヒント得て、俺にいっちゃんの保護者になれって言ったんだ」
つまり、それって――
「子供扱い!?」
「そう思ってれば、いっちゃんを抑えられるからね?」
だから、手を繋いだんかい!?
頭をやけに撫でてきたり、抱き締めてきたり……そのせいかい!?
「たけちゃん……」
じとりと睨んでやると、尊はあはははっと笑って――そっぽを向いた。
たけちゃんの……たけちゃんの……バカ……ぐすん……
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