四匹目 レッサーパンダは 立つ!?

8/50

1077人が本棚に入れています
本棚に追加
/3000ページ
慌てて教室に駆け込み――ギョッとした!! 戸口で固まる俺達に、ギラついた無数の視線がレーザー光線の様に突き刺さってくる…… 「いっちゃん……これは……何?」 「わかんないょ、たけちゃん……」 ぼそりと囁き合う俺達の前には、何の統一性もない男女十数人の生徒達が、俺達を凝視して立って居た。 「怖いよぉ、たけちゃん……」 「だ、大丈夫だよ、多分……」 俺達が怯えるのも、仕方ない。 俺達に向けられている視線は、まるで獲物を狙う肉食獣の様だ。 今にも獲って喰われそうな勢いの目をしてる。 凄く怖い…… だがこれは…… 「いっちゃん……何だか知ってる視線の様な気がするんだけど……」 「うん、たけちゃん、大当りだ!!」 「「腐った人達だ!!」」 間違いない、腐女子・腐男子の集団だ!! ビッ、と指差す俺達の指摘に、彼女・彼等はついっと視線を反らした。 「えっ、えっ、何? 何が腐ってるって?」 黒板の前に佇んでいた中谷が、俺達と彼女・彼等をキョロキョロ見回していた。 健全な中谷は、どうやら腐った人達の存在を知らないらしい。 中谷、まともで良かったね?
/3000ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1077人が本棚に入れています
本棚に追加