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「あぁ、やっぱり……」
妙に納得した顔で、鹿野が呟いた。
「何処から聞き付けたのか、成瀬と黒岩が此処に来る筈だから入れろって騒ぎやがって……」
鹿野はげんなりして、腐の集団を見やる。
「情報が漏れたみたいなんだよ?」
中谷も苦笑いだ。
俺は尊と顔を見合わせた。
情報って言うと……
あの男が浮かんで来るのだけど……
まさか……
まさか、ねぇ……
こんな事まで、知ってる訳ないよなぁ……
「また以心伝心やってやがる」
鹿野のぼやきはこの際無視して、腐集団に改めて視線を向け、
「「その情報、誰から手に入れました?」」
問い掛ける。
腐集団は気まずそうに顔を見合わせあい、ヒソヒソ話し合ったかと思うと、
「某報道機関だ」
3年の先輩腐男子さんが、代表して答えた。
某報道機関って――
「「また南か!!」」
怒鳴る俺と尊に、中谷の悲鳴が被さる。
「み、南!? ど、何処に!?」
怯える中谷。
南に何かされたのか?
奴なら情報を逆手に、中谷を脅す位はやりそうだ。
いや、中谷の怯え具合からして、既にやられているんじゃないだろうか?
憐れ……
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