四匹目 レッサーパンダは 立つ!?

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「いっちゃん、駄目でしょ?」 悪態ついてたの、尊にバレた…… 尊はすっかりお母さんモード…… 尊の言葉に、鹿野が片眉を跳ね上げ、俺をじとりと見下ろす。 「成瀬は、不服有りって顔だな?」 俺の方へと伸ばされた鹿野の右手を、尊がやんわりと制した。 「いや、いっちゃんも了承してる。 だよね、いっちゃん?」 「うん……」 有無を言わさない尊って、新鮮だが……怖い。 でもここは、約束通り尊に任せた方が良いのだろう。 俺は渡されていたマスクを付けて、大人しくする事にした。 「「マスク?」」 そんな俺を、鹿野と中谷が怪訝そうに見る。 「いっちゃんが入ると話しが進まないから、緊急処置なんだ」 「了解。 だとよ、宏?」 笑いを堪えながら鹿野は、中谷を顧みる。 「交渉相手は黒岩1人なんだね?」 頷く尊の後ろで、暇な俺は携帯を取り出す。 「仲間にはなるんだよね?」 中谷の言葉に頷きながら、 「だけど一つだけ、認めて欲しい事がある!!」 尊は真っ直ぐ中谷を見返して言い切った。
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