四匹目 レッサーパンダは 立つ!?

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「何を?」 怪訝そうに中谷は訊いてくる。 「俺もいっちゃんも、真正面から向かって行っても伊織には敵わないんだ。 それは中谷と鹿野もわかるだろ?」 尊の言葉に、何故か2人は苦笑した。 「まあなぁ……今朝のたんこぶ事件から、そうかなとは思ってたが……」 言いながら、鹿野は俺を見る。 たんこぶ事件って……他クラス迄広がってんのか!? ……まっ、良いか。 暇な俺は、鹿野に携帯を向ける。 気付いて、鹿野はVサインを寄越した。 すかさず、写メる。 チッ、イケメンに写ってやがる! イケメンだから当然か! む゙〰、悔しいぞ! 「で黒岩は、どうして欲しい?」 訊ねる中谷。 その横で、鹿野が俺を手招く。 歩み寄ったら、携帯を奪われた。 鹿野は自分の携帯と俺の携帯を器用に同時操作して、 「俺と宏、登録しておいたから」 そう言って携帯を返してくれた。 鹿野の携帯にぶら下がってる 『レッサーパンダ・ストラップ』 が……眩しい…… 「取り敢えず……」 俺を鹿野から引き剥がしながら、尊は言う。
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