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「何を?」
怪訝そうに中谷は訊いてくる。
「俺もいっちゃんも、真正面から向かって行っても伊織には敵わないんだ。 それは中谷と鹿野もわかるだろ?」
尊の言葉に、何故か2人は苦笑した。
「まあなぁ……今朝のたんこぶ事件から、そうかなとは思ってたが……」
言いながら、鹿野は俺を見る。
たんこぶ事件って……他クラス迄広がってんのか!?
……まっ、良いか。
暇な俺は、鹿野に携帯を向ける。
気付いて、鹿野はVサインを寄越した。
すかさず、写メる。
チッ、イケメンに写ってやがる!
イケメンだから当然か!
む゙〰、悔しいぞ!
「で黒岩は、どうして欲しい?」
訊ねる中谷。
その横で、鹿野が俺を手招く。
歩み寄ったら、携帯を奪われた。
鹿野は自分の携帯と俺の携帯を器用に同時操作して、
「俺と宏、登録しておいたから」
そう言って携帯を返してくれた。
鹿野の携帯にぶら下がってる 『レッサーパンダ・ストラップ』 が……眩しい……
「取り敢えず……」
俺を鹿野から引き剥がしながら、尊は言う。
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