1077人が本棚に入れています
本棚に追加
/3000ページ
「『こそこそ抵抗』を認めて欲しいんだ!!」
「こそこそ抵抗……?」
首を傾げる中谷に、尊は頷いて説明する。
「俺達では、伊織には力じゃ到底敵わない。 かと言って、頭でも無理……」
尊の言葉に、なんか虚しくなってきた……(涙)
ずーん、と暗く落ち込む俺を横目に、尊は説明を続ける。
「正直、真正面からやったって、伊織を楽しませるだけで、何の抵抗にもならないんだ」
そう、俺達が逆らえば逆らう程、伊織って奴は楽しそうに潰しに掛かってくる。
しかも、鼻歌混じりの、片手間程度の感覚で、俺達をあしらう……
そして最終的に俺達の『土下座』で片が付く。
例えどんなに俺達が正しくとも、例えどんなに伊織の方が理不尽だったとしても……結果はいつも同じだった。
そしてそれは、相手が和美の場合でも、一緒だ。
どんだけチキンなんだと思われるだろうが、情けなくても、俺と尊の2人がかりでも敵わないのだから仕方ないんだ……
しかも、土下座の後に無茶振りな要求も突き付けられる。
俺達はいつも泣き寝入りだ。
思い出すだけで、泣けてくる!!
最初のコメントを投稿しよう!