四匹目 レッサーパンダは 立つ!?

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すっかり落ち込んでいる俺の頭を撫でながら、尊は鹿野と中谷に語り続けた。 「2人は面と向かって俺達にやらせたいんだろうけど、それは逆効果にもなるしね?」 「2人が関わっているとわかると、美原が燃えるって?」 鹿野の問いに、尊は少し首を傾げる。 「燃えはしないだろうなぁ~。 どちらかと言えば、さっさと片付けて俺達にどんな無茶振りしてやろうか、とほくそ笑む――って所だと思う」 「お前等って……」 鹿野の顔に浮かぶのは、『憐憫』だ。 言葉にならない程、気の毒に思われている。 同情するなら、ストラップをくれー!! 思わず心の中で叫んだ俺の頭を、尊がこつんと叩いた。 「いっちゃん、暴走しないで?」 む゙〰っと唸る俺を、鹿野が呆れ顔で見下ろした。 「結構軽いノリっぽいが、平気なのか?」 「平気じゃないよ、無理矢理慣らされたって感じだよ、俺もいっちゃんも」 尊は困った様に笑う。 「何しろ俺は小学1年の頃から、いっちゃんに至っては生まれた時から伊織と向き合ってるから、もう慣れっこだよ?」 あっ、中谷が同情して目をうるうるさせてる(;_;)。 やっぱり、面白い奴だ。
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