四匹目 レッサーパンダは 立つ!?

17/50

1077人が本棚に入れています
本棚に追加
/3000ページ
「……で、だ……」 何事もなかったかの様に、鹿野は尊に視線を戻す。 「黒岩はそれで良いとして、成瀬はどうするんだ?」 無視されたー!? 無視されたー、あ、それ、無視されたー♪ きゃっほーい♪ い・じ・わ・るぅ〰!! 俺抜きで、会話は進んでいく。 「いっちゃんは、弁当を作らないって」 「弁当って――えっ、成瀬が弁当作ってたのか!?」 「そう、俺と和美ちゃんの分も、いっちゃんが作ってる」 尊の言葉に、俺は偉いだろう、と胸を張ったが……又も、無視られた…… 毟られた、じゃないよ、無視られた、だよ? アハハハ……はあ~虚しい…… 「いっちゃんは家事が得意なんだ」 もう良いや、尊に任せとこっと。 「俺達が伊織に立ち向かえるのは、これ位なんだけど……」 ダメ、かな? そんな尊のお伺いに、中谷と鹿野はヒソヒソやり始めた。 ――相談中――相談中―― つまんない~ あっ、かがみっちょ、発見!! 壁に貼り着いてるぅ、可愛いぞ。 尊、尊、かがみっちょ! 尊に指差し教えたら、 「いっちゃん、あれヤモリだよ、蜥蜴じゃないよ」 にべもない。
/3000ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1077人が本棚に入れています
本棚に追加