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横着を極めた技、だけどね?
「俺といっちゃんって、元々の思考回路が似てると言うのもあって、意外と簡単にアイコンタクトで意思の疎通が出来て、今は微妙な感情も通じ合えるよ?」
「「すご!!」」
俺も誉めて?
ねぇ、誉めて?
……でんでん虫……無視
「凄いな、それは!」
更に感心する中谷に、でも、と尊は言う。
「お互いに以心伝心しようとしないと通じない、と言う難点もあるんだ」
「成瀬の方が気紛れっぽいから、黒岩は手を焼いてそうだな?」
鹿野、覚えてろよ!?
激辛弁当にしてやる!!
窓にドクロを描いた。
「あー、鹿野、誤解してるよ?」
尊の喋り方が、徐々にいつもの喋り方に戻りつつある。
どうやら尊のボケ返上には、タイムリミットがあるらしい。
「俺、いっちゃんと似たり寄ったりだから……」
言いながら尊は、がばりと俺の背中に被さって来た。
「兎に角、今夜から、俺達動くから……」
肩に載った尊の顔を顧みると、酷く疲れきった表情をしていた。
お疲れ様、尊、凄く頑張ったね?
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