四匹目 レッサーパンダは 立つ!?

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尊を背中に貼り付けたまま、俺は2人に向き直る。 ところで、2人はどんな風に伊織とやり合うのか?――と、ジェスチャーで訊いてみた。 「わかんねーよ!!」 言葉と一緒に、鹿野が俺に飴を投げ付けて来た。 オレンジの飴……いただき♪ 飴をポケットにしまい、もう一度ジェスチャーをやろうとしたら、 「マスクとって喋りやがれ!!」 鹿野が又飴を投げ付けた。 今度はレモン味♪ 尊にあげる♪ 「……ありがとう……鹿野」 飴を口に入れながら、力無く尊は言う。 尊……俺には? 「……いっちゃんは、2人は伊織とどうやり合うのかって……」 「だから、成瀬に喋らせろって!!」 「いっちゃんが喋ると、手が付けられなくなるよ~」 「「……」」 中谷と鹿野が、じとりと俺を見た。 誤解だ! 違う、違う、と振った手を、尊に掴まれた。 「いっちゃん、もう少し良い子にしててねぇ~」 尊……更に扱いが酷くなっていますが……ああ、泣けてくる…… ヤモリさん、俺、悔しいです! 「で、いっちゃんじゃないけど、どうやるの?」 尊に問われ、2人は顔を見合わせて……笑った。
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