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なかなか答えない2人に、尊は怪訝そうに眉を寄せた。
そんな尊に、2人は悪巧みしているみたいな顔を向ける。
「下手な方法だと、逆にやられるよぉ~」
優しい尊は、2人を心配して軽い忠告をした。
尊……重い……
ぐったりと寄り掛かる尊に訴えたら、余計にしがみつかれた。
たか兄が迎えに来てくれるから良いが、尊、歩いて帰る気力も無いんじゃないか?
なんて考えてたら、2人が口を開いた。
「まあ、それは俺達も了解している」
何しろ、ロッカーを消されたしな?――と鹿野は返した。
「物理的な攻撃は美原には通じないとわかったので、心理的な攻撃をする事にしたよ」
中谷は笑う。
あの黒い笑みを浮かべてる。
「心理的な攻撃って、どんなの?」
問う尊と、尊をくっ付けた俺を、2人揃って指さした。
「「?」」
俺と尊は、同時に首を傾げた。
「まず黒岩と成瀬――だ」
益々、意味不明な鹿野の言葉。
「外堀なんてまだるっこしい事しないで、内堀から崩しちまえって事だ」
えーと、わかりません。
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