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「美原、お前等の事大切にしてるぞ」
びっくり仰天な鹿野の言葉に、思わず俺は両手を激しく左右に振って否定した。
「えーっ、有り得ないよぉ~」
尊も俺と同意見。
「だから、自覚無し、と言うんだ」
呆れ返る鹿野は、また俺に飴を投げ付けて来た。
今度はイチゴ味♪
しまって、しまって~♪
……じゃないよ!?
鹿野、俺の事何だと思ってんだ!?
俺は的当ての鬼じゃないよ!?
マスクの中でブーブー文句を言ってたら、また飴を投げ付けられた。
鹿野の野郎ー、楽し気に次から次へと投げて来やがる!!
ブドウ、リンゴ、バナナにミルク味……頑張ってキャッチした!
あっ、ミントは要らない!!
返してやれ!!
投げ返したら、受け止めると同時に、鹿野は板チョコを丸々一枚投げ付けて来た。
のがすか!
ゲットォー!
よし、明日のデザートだ!
ほくほくしながら板チョコを鞄にしまっていたら、突き刺す様な視線を感じた。
そろりと顔を上げると、尊が珍しく睨み付けていた。
ふと見ると、鹿野が中谷から似た様な視線を浴びている。
「いっちゃん……」
「友明……」
呼ばれた……
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