四匹目 レッサーパンダは 立つ!?

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「美原、お前等の事大切にしてるぞ」 びっくり仰天な鹿野の言葉に、思わず俺は両手を激しく左右に振って否定した。 「えーっ、有り得ないよぉ~」 尊も俺と同意見。 「だから、自覚無し、と言うんだ」 呆れ返る鹿野は、また俺に飴を投げ付けて来た。 今度はイチゴ味♪ しまって、しまって~♪ ……じゃないよ!? 鹿野、俺の事何だと思ってんだ!? 俺は的当ての鬼じゃないよ!? マスクの中でブーブー文句を言ってたら、また飴を投げ付けられた。 鹿野の野郎ー、楽し気に次から次へと投げて来やがる!! ブドウ、リンゴ、バナナにミルク味……頑張ってキャッチした! あっ、ミントは要らない!! 返してやれ!! 投げ返したら、受け止めると同時に、鹿野は板チョコを丸々一枚投げ付けて来た。 のがすか! ゲットォー! よし、明日のデザートだ! ほくほくしながら板チョコを鞄にしまっていたら、突き刺す様な視線を感じた。 そろりと顔を上げると、尊が珍しく睨み付けていた。 ふと見ると、鹿野が中谷から似た様な視線を浴びている。 「いっちゃん……」 「友明……」 呼ばれた……
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