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「鹿野だからバンビ、反論は認めないよ!!」
「なっ……」
反論しようとした鹿野を、中谷が制した。
「成瀬、僕は?」
中谷は期待の込めた眼差しを向けながら、自分自身を指さした。
「中谷」
「えっ?」
「だから、中谷」
「……」
ガックリする中谷に、俺の背後から尊がふにゃりとした声を掛ける。
「いっちゃんは~、基本~、嫌がらせにあだ名付けるから~付けられない方が良いんだよ~」
「質悪ぃー!」
鹿野が喚く。
知るか!!
「人をオモチャ扱いする様な奴は、嫌がらせされても仕方ないの!!」
ふんっ、と鼻を鳴らして言ってやった。
「だから~、いっちゃんが喋ると~、進まないょ~」
「んにゃ、進めるよ!!」
時間無いもん。
たか兄が迎えに来たら家に帰って、和美が帰って来る前に荷物纏めて、尊ん家に行かなきゃならないんだから!
「伊織は俺達を大切にしてないと思うけど、2人は違うって言うんだね?」
中谷と鹿野は、真面目な顔をして頷いた。
ならば、その前提で話しを進めなくちゃね?
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