四匹目 レッサーパンダは 立つ!?

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「鹿野だからバンビ、反論は認めないよ!!」 「なっ……」 反論しようとした鹿野を、中谷が制した。 「成瀬、僕は?」 中谷は期待の込めた眼差しを向けながら、自分自身を指さした。 「中谷」 「えっ?」 「だから、中谷」 「……」 ガックリする中谷に、俺の背後から尊がふにゃりとした声を掛ける。 「いっちゃんは~、基本~、嫌がらせにあだ名付けるから~付けられない方が良いんだよ~」 「質悪ぃー!」 鹿野が喚く。 知るか!! 「人をオモチャ扱いする様な奴は、嫌がらせされても仕方ないの!!」 ふんっ、と鼻を鳴らして言ってやった。 「だから~、いっちゃんが喋ると~、進まないょ~」 「んにゃ、進めるよ!!」 時間無いもん。 たか兄が迎えに来たら家に帰って、和美が帰って来る前に荷物纏めて、尊ん家に行かなきゃならないんだから! 「伊織は俺達を大切にしてないと思うけど、2人は違うって言うんだね?」 中谷と鹿野は、真面目な顔をして頷いた。 ならば、その前提で話しを進めなくちゃね?
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