一匹目 レッサーパンダは 来る!?

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「いっちゃん……俺達って、50円の価値しか無いんだね……」 ガクリと肩を落とし、尊は呟く。 「たけちゃん……タダよりマシだよ……きっと……」 落ち込む俺達を、新田と川北は苦笑を浮かべて見詰め、何やらヒソヒソと囁き合ったかと思うと、俺達の頭を撫で回した。 「相変わらずサラサラふわふわの髪だね」 「手触りが良いよね~何もつけてないから」 俺達って、多分異性として認識されて無いんだね…… もう、慣れたけど 「で、何を内緒話ししてた訳?」 誤魔化されないぞ、と問い掛ければ、2人は苦笑い。 「うーん、まあ、あれだよね、麻希?」 「あれって?」 尊も畳み掛ける。 溜め息ついた川北が、仕方なさそうに口を割った。 「まあ、ほら、何かあってからじゃあ遅いから、飼い主に報告しとこうかって……」 川北にしては歯切れの悪い言葉に、うんうんと頷いていた俺と尊は、ハタッと顔を見合せた。 「「誰が、誰の飼い主……?」」 2人声を合わせて、川北を睨む。 「美原が、成瀬と黒岩の、飼い主」 キッパリハッキリ、川北は答えやがった!! マテマテ……何時からそんな扱いに……?
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