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「美原はお前等に余計なちょっかい掛ける奴を、悉く潰してるぜ?」
「しかも、2人に気付かれない様に、ね?」
鹿野、中谷、共に信じられない言葉を口にした。
あの伊織が……?
本当に……?
「えーと、つまり俺達って、伊織に庇われていた……?」
中谷と鹿野は頷いた。
「美原がそこ迄する2人だからこそ、仲間に引き入れた訳」
「2人が俺達と仲良しこよしになったら、流石に美原も平静じゃ居られないだろうからな」
「そうやって、美原の周りからどんどん人の心を奪っていき――最終的に許しを請わす!!」
中谷が、それはもう晴れ晴れとした輝く笑顔で、言い切った。
無理だろ、それ……
「伊織の周りで中谷達に付く奴……俺達しか居ないと思うけど……」
2人には聞こえない様にぼそりと呟くと、シーッ、と言って尊が俺の口に人差し指を当てた。
「まあ、頑張って」
それ位しか、俺には言えない。
まだ余韻に浸っている中谷はほっといて、俺は鹿野に目を向ける。
「で、レッサーパンダ・ストラップは、いつ貰えるの?」
鹿野は意地悪な顔をして、俺を見る。
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