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「「南、最低!!」」
声を合わせた俺達に、
「李杜」
と南は言う。
何の事やら、首を傾げる俺達は、
「李杜と呼ばないと、伊織に全部ばらすぞ?」
……脅された……
2人揃って溜め息を溢す。
「み……李杜、伊織にばらすって……伊織にはこの事話して無いの?」
尊は南に何やら問い質しているが、俺は手の中のお札が気になって、南どころじゃない。
一枚、二枚……おおっ、五枚もあるぞ!?
五枚!?
「ご、5千円!?」
思わず叫んだら、南に笑われた。
「ホント、面白い奴だな?」
言いながら南は、何故か掌を差し出した。
「「?」」
「携帯」
「「?」」
「良いから、2人共、携帯寄越せ」
言われるままに携帯を差し出すと、勝手に弄りながら南は言った。
「伊織には、まだ話して無い」
まだってことは、話す気はあるんだな?
この、悪徳商人め!!
「中谷も、伊織の奴が相手しないから2人にちょっかいかけてんだろうし、少し遊んでやれよ」
2人の方が遊ばれてるみたいだがな、と付け加えながら、南は携帯を返してくれた。
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