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「ええっ!? いっちゃんは解るけど、俺は違うでしょ!?」
尊、裏切るのかー!?
「たけちゃん……酷い……」
恨めしげに尊を見ると、尊は苦笑いする。
そんな俺達を、新田がまあまあと宥めた。
「だから一蓮托生だって」
川北は笑って言う。
酷く楽しそうだ。
「2人揃って異常なファンが付いてるにも関わらず、何事もなく過ごせて居られるのは美原のお陰なんだから、飼い主発言ぐらい我慢しなさい」
我慢出来るかー!!
思っても、口に出来ない俺と尊……
「「俺達って……人権さえ無いんだね……」」
「いっちゃん~」
「たけちゃん~」
がっしりと肩を抱き合う俺達に、新田と川北は大爆笑した。
キンコン カンコン と昼休み終了5分前の鐘が鳴り、ちらほらとクラスメイト達も集まり出して来る。
俺と尊は、慌て弁当を片付ける。
イケメン仲間と共に戻って来た伊織は、無言で弁当箱を俺に渡す。
「美原、ちょっと!」
そんな伊織に、新田と川北が声を掛けた。
ああ、さっきの件だなぁ……っと、尊と顔を見合せた。
ところで、俺のファンって何?
伊織のお蔭って……?
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