四匹目 レッサーパンダは 立つ!?

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「なんにしろ、暫くは中谷達と遊んでやれ」 南が本当は何を考えているのか解らないが、下手に逆らうと後が怖そうなので、渋々ながら俺達は頷いた。 ところで……5千円、本当に貰って良いの? 手の中のお札と南を交互にチラチラ見る俺に気付いて、南は苦笑う。 「新しいの買っても、釣りが出るだろ? それとも、足りないのか?」 ぷるぷる頭を振る俺は、思わぬ臨時収入に感激して、言葉が出ない。 そんな俺に代わって、尊が答えてくれた。 「いっちゃんはすっごく喜んでるよ」 「5千円で?」 怪訝そうな南の顔を、俺はただただ感謝して見返すだけで、やっぱり尊が代弁してくれた。 「いっちゃんの小遣いって2千円で、その中から携帯代として千円引かれてるから、実質、小遣いは千円なんだよ?」 「はっ!?」 「だから、臨時収入に感激してる」 「……マジか!?」 おお、南のびっくり顔!! 写メっちゃえ!! ぴろり~ん、と言う音で、南は我にかえる。 「待て待て、今時、小遣い千円の高校生なぞそう居ないだろ?」 いや、此処に居ます!! 俺はビッと右手を上げた。
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