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「「完璧に騙されてる!!」」
2人に言われ、俺は頭の中が一瞬で真っ白になった!!
嘘なの!?
家が貧乏って、母さんの嘘!?
茫然自失の俺をよそに、南が誰かと携帯で話し始めた。
伊織、みたい……
俺や母さんや和美の名前が所々出てきてたから、今の事の確認でもしてるのかなあ……
なーんだか、もうどーでもいーやぁー
俺、グレちゃおうかなあ~
何て考えていたら、尊に抱き締められた。
「いっちゃん、きっと何か訳があって、おばさんは嘘をついたんだよ、ね?」
「たけちゃん……母さんって、そんな人じゃないよぉ」
考えてみれば、俺って小さい頃から母さんに騙され続けていた様な気がする。
一番古い記憶は、わたあめ、だ。
お祭りでわたあめが欲しくて、買ってって言ったら、歯が溶けちゃうから駄目って買って貰えなくて……でも和美には買ってあげてるから、なんで?、って訊いたら女の子は大丈夫なのとか言われ……
嘘だと気付いたのは、小2の時。
そう言えば、母さんと和美で小遣いの事でひそひそやってて、俺が行ったら黙ったが……和美、俺の小遣いが千円なの知ってたな!?
騙されてるのも、知ってたな!?
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