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「だめだ、もういっちゃんの頭の中は焼き肉しかないや」
でも、店番大丈夫なの?、と訊く尊。
かるび……
「新しいバイト君も入ったから、大丈夫だ」
ろーす……
「父さんが、タケの隣の客間を和泉の部屋に決めたからね」
たん……
「親父の奴、朝から張り切って、業者呼んで 『和泉の部屋』 を作ってたぞ」
はらみ……
「見たら、和泉、卒倒するかもしれないよ」
ほるもん……えっ!?
「俺の部屋!?」
「あっ、いっちゃんが帰還した」
「兄ちゃんズ、俺の部屋って、なに!?」
兄ちゃんズって……とか不平を口にしながら、たく兄は言う。
「だから父さんが、和泉を貰ったと喜び狂いながら、和泉の部屋を用意した、だ」
えっ!?
「俺、たけちゃん家に貰われちゃったの!?」
「だったら俺も嬉しいけど、いっちゃん、それは無いと思うよ?」
いや、でも、ほら、母さんの俺に対する態度考えると、今日発覚した事も含めると、俺、要らないからあげるって言われそうだし……
「いっちゃん、おばさんはいっちゃんを騙くらかすけど、要らないとは言わないよ、きっと」
優しい尊の言葉……
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