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「まあ、暫くは家でゆっくりすると良いよ?」
ゆっくり……?
する訳ないよーだ!!
尊のお母さんが居ないんだ、尊の家はちょっと散らかり始めていたから――
「よーし、明日から綺麗にするぞー!!」
「「「え゙っ!?」」」
驚くT三兄弟を無視して、俺は色々と予定を立て始めた。
明日学校行ったら休みになるから、溜まった洗濯物を片して、干せたら布団も干して、風呂場も汚れてきてたから掃除して、皆の部屋も掃除して、あっ、お店の窓も汚れてたから拭かなきゃ、それから……
指を折りながら考えていたら、尊に止められた。
「いっちゃん……それじゃ本当にお嫁に来たみたいだよぉ~」
折ってた指を、一本一本戻した……
戻しながら、気が付いた。
「おばさんには、俺が居候する事伝えてあるの?」
訊いたら、たく兄が苦笑い浮かべた。
「ラッキー!! これで心置き無く追っかけ出来るわ、いっちゃんに宜しく言っといて――だそうだよ」
……まあ、おばさんが良いなら、良いか。
やっぱり、明日から頑張ろう、うん。
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