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「いっちゃん、ベッド借りるねぇ~」
俺の部屋に入るなり、尊はベッドにダイブして、直ぐに寝息を立て始めた。
疲れたんだなあ~
尊、本当に頑張ってくれたものなあ~
「ご苦労様」
そう言うと、尊はふにゃっと呟いたけど、寝言みたいだった。
俺の家に着くと同時に、たく兄が指示を出した。
俺は荷物を纏める事、尊は俺を手伝う、たか兄は判明した母さんによる俺の扱いをおじさんに伝え、出来れば伊織の家に来てもらう、たく兄は伊織のお母さんに今後の事も含めて相談する――以上だそうだ。
なーんか、本当に大事になっちゃったなぁ……
指示通り、服やら勉強道具、その他の小物なんかをバッグに仕舞いながら、ちょっと寂しくなった。
戦力外になった尊の手伝いなんて要らない程――荷物が無い!!
でっかいバッグ1つで、片付いてしまった。
改めて見回してみると、俺の部屋ってなーんにも無い!!
無駄に広い十畳の部屋。
家具はベッドと机と椅子のみ。
3セット位の服があれば十分だし、後は制服や寝間着を兼ねたスウェット位だから、クローゼットはがらがら。
マンガの一冊も無いや……
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