五匹目 レッサーパンダは 斗う!?

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「いっちゃん、ベッド借りるねぇ~」 俺の部屋に入るなり、尊はベッドにダイブして、直ぐに寝息を立て始めた。 疲れたんだなあ~ 尊、本当に頑張ってくれたものなあ~ 「ご苦労様」 そう言うと、尊はふにゃっと呟いたけど、寝言みたいだった。 俺の家に着くと同時に、たく兄が指示を出した。 俺は荷物を纏める事、尊は俺を手伝う、たか兄は判明した母さんによる俺の扱いをおじさんに伝え、出来れば伊織の家に来てもらう、たく兄は伊織のお母さんに今後の事も含めて相談する――以上だそうだ。 なーんか、本当に大事になっちゃったなぁ…… 指示通り、服やら勉強道具、その他の小物なんかをバッグに仕舞いながら、ちょっと寂しくなった。 戦力外になった尊の手伝いなんて要らない程――荷物が無い!! でっかいバッグ1つで、片付いてしまった。 改めて見回してみると、俺の部屋ってなーんにも無い!! 無駄に広い十畳の部屋。 家具はベッドと机と椅子のみ。 3セット位の服があれば十分だし、後は制服や寝間着を兼ねたスウェット位だから、クローゼットはがらがら。 マンガの一冊も無いや……
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