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明日の弁当に使える、よし、よし。
クーラーバッグに保冷材と一緒に入れとけば、大丈夫だな?
ああ~、母さん、食べっぱなしだ。
洗い物が終わった時、ちょうど洗濯も終わった。
皺を伸ばしながら干し終わると、ピンポンピンポンっと呼鈴が鳴った。
ドアを開けると、朝同様にたか兄が立っていた。
「終わったか?」
「うん、荷物はこれで、後は食品」
バッグとクーラーバッグを指差す俺を、たか兄が怪訝そうに見た。
「当分家に居るんだから、着替えは全部持って行った方が良いぞ?」
ああ、少ないからだね?
「それで全部なの」
「……日曜、開けとけ」
何やら考え込んでいたたか兄が、そんな事を言い出した。
日曜!?
もしかして――
「サン○ャイン!?」
意気込んで訊く俺に、たか兄は顔をひきつらせた。
「あー、まあ、良いか、ついでに服を買えば……」
仕方ない、とたか兄は笑った。
「有給貰えたら、連れて行ってやる」
「本当!?」
「ああ」
「たか兄、大好きだ!!」
叫んでたか兄に抱き付こうとしたその時、バタン、と乱暴に開かれたドアの音と共に叫び声が響き渡った。
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