五匹目 レッサーパンダは 斗う!?

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「逆に楽しみなんだよ、たけちゃん家で暮らせるの」 家に居ても1人が多かったのに、尊の家なら1人でいるなんてないもの。 嬉しいなぁ~ むふふ、と笑ったら、2人は苦笑した。 「強がりじゃないんだな?」 たか兄に問われ、俺はしっかりと頷いた。 「なら良い」 たか兄が歩き出した時、たく兄がちょうど現れた。 「少し予定変更、このまま伊織の家に行くよ? ちょうど父さんも来たし、問題のおばさんも間も無く着くそうだから、伊織のお母さんが鉄槌を下すから参加しなさい、と」 そう言ったたく兄の顔色が……悪い。 「タク……何があった?」 問うたか兄に、たく兄は声を震わせて答える。 「本物の夜叉がいた……」 「夜叉?」 首を傾げるたか兄に、たく兄は頷きを返す。 「普段大人しやかな人がぶちギレると、ハルマゲドンでも起こしそうな勢いで――怒り狂い出すんだね……」 それって、まさか……伊織のお母さんの事!? あの聖母の様な、伊織のお母さんが!? 「うそ……」 思わず呟く俺に、視線が集まる。 「……実子より可愛がってる和泉の事だけに、余計頭にきたんだろうな……」 空気が重い……
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