五匹目 レッサーパンダは 斗う!?

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「お母さん、おじ様!!」 凛とした声で、香織姉は言う。 「おば様の事は、お二方にお任せ致します。 私は、和美ちゃんと少しお話しして参りますので――」 言うが早いか、その細い小柄な身体のどこにそんな瞬発力が、と驚かされる程の素早さで、香織姉は出掛けて行った。 俺、どうしたら良いんだろう? あー、し、親戚…… 「おじさん……父さんの両親って、どんな人達……?」 訊いてみると、おじさんは幾らか怒りの炎を鎮めて、微かに微笑んだ。 「和也とよく似た、優しい人達だぞ」 おじさんは、ゆっくりと話してくれた。 父さんの父さんは、見た目は父さんとそっくりで、中身はなかなか遣り手の実業家だそうだ。 意外と有名な会社を、経営しているらしい。 父さんの母さんは専業主婦で、ガーデニングが趣味の小柄な可愛らしい人だそうだ。 父さんにはお兄さんがいて、お祖父さんの後継者として頑張っているそうで、奥さんと2人の子供がいて、お祖父さん・お祖母さんと同居している。 子供は2人共男の子で、高校生。 2人共、良い子だよ、と言った。
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