五匹目 レッサーパンダは 斗う!?

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ガゴッ、と物凄い音がした!! 俺の後ろで、ヒッと尊が小さな悲鳴を上げた。 「いったぁーい!!」 だが、母さんもただ者ではなかった!! 物凄い衝撃の拳骨を受けたにもかかわらず、涙目で頭を擦るだけで――たいして堪えていない!! 俺、敵うわけないや…… 「雪ちゃん、痛いよォ~」 さすさす、さすさす、頭を擦りながら、母さんは愚痴る。 そうか、178もある母さんの頭を、155しかないおばさんが殴る為に、態々母さんを座らせたのか!! なんて感心してたら、 「いっちゃん……変な事に感心しないで?」 と尊に突っ込まれた。 「綾乃、貴女恥ずかしくないのですか!? 高校生の息子に自分の下着を洗わせる母親が、どこにいますか!?」 「ここに……」 要らぬボケをかました母さんに、再びおばさんの拳骨が振り下ろされた。 「だから、痛いって~雪ちゃんってば~」 うん、母さんやっぱり堪えてないや。 「無駄に石頭なのですから、これ位平気でしょう?」 言いながらおばさんは、ボキボキ指を鳴らす。 「次!」 「は、はい!」 「いっちゃんに食費として、お幾ら渡してらっしゃるの?」 「え、5万……」
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