五匹目 レッサーパンダは 斗う!?

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3度目の拳骨が飛ぶ。 「綾乃、貴女四六時中高級バーで飲み歩いて、月に少なくとも10万は使ってらっしゃるわね?」 「えー、大体20万使って――」 だから、どうしてそこで要らぬ事を口にする!? 4度目の拳骨が飛ばされた。 「綾乃、和美ちゃんに幾らお小遣いを渡してらっしゃるの?」 「5万……」 「いっちゃんには?」 「……」 「お答えなさい!! いっちゃんには幾らあげてるの!?」 「……ニセンエン……」 ぼそりと、母さんは答える。 「おばさん、実質千円だよ~。 いっちゃんのお母さん、いっちゃんの携帯代って言って、千円引いてるから~」 あ゙あ゙〰、尊が要らぬ事を〰 「綾乃! 貴女って人は!」 はい、5度目の拳骨ぅ~ でもね、母さんやっぱり堪えてないから、同情も出来ないや。 「高校生の息子に、今時千円のお小遣いなんて!!」 そこで、又々尊が口を挟んだ。 「おばさん、いっちゃんの部屋って、何も無いんだよ~。 漫画の一冊も無いし、服だって3組しか持って無いし、無料通話分越えちゃうといけないからって、携帯でネットも見ないんだよ~」 尊、まだお母さん……?
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