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つつつと進み出た尊は、おばさんに並んだ。
「俺も今日から時々いっちゃんのお母さんになるから、おばさんに言わせてもらいます!」
母2人 『?』 マークを浮かべている。
それを無視して、尊は母さんに言う。
「おばさんと和美ちゃんが、 『太るから肉料理は控えめにしろ』 と言うから魚料理を多くして、尚且つ安い食材と解ると殴られるから、安く見えない様に気を使って料理してーー」
いっちゃん、魚より焼き肉が好きなのに……と付け加えた尊は、キッと母さんを睨んだ。
「おばさん!! これはもう虐待だよ!?」
虐待!?
いやいや、それは言い過ぎだよ!?
「いっちゃん、俺のゲームもパソコンも触らないんだよ? やると欲しくなっちゃうから、家は貧乏で買えないからって!」
「そう、それもお聞きしたいわ?」
取り敢えずおばさんは、尊を仲間と決めたらしい。
「何時から綾乃は、貧乏さんになられたのかしら?」
「えーと、今日?」
へらっと笑った母さん。
6度目の拳骨が……
「何時から綾乃は、天涯孤独の身の上になられたのかしら?」
「!? そこまでバレちゃったの!?」
7度目……
なんか……虚しい……
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