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「おばさん……いっちゃんのお父さんのご両親に、いっちゃん取られたくないから会わせなかったの?」
尊の問いに、母さんはこっくり頷いた。
「ても、それ、間違ってるよ?」
そう言って、尊は母さんの前に屈み込む。
目線を母さんに合わせ、尊ははっきりとした声で言う。
「いっちゃんは、ものじゃないよ? まして、母親だからと言って、好きにして良いもんじゃない。 子供は独立した1人の人間で、親のものじゃないよ?」
尊!?
尊が……尊が、知的だ!!
そして、俺と一緒に感動したおばさんが、がしっと尊の両手を握り締めた。
「たけちゃん、立派になって!! ママ、嬉しいわ!!」
おばさんは、尊にも 『雪ママ』 と呼ばせる。
「うん、俺、いっちゃんのお母さんになってあげなきゃいけないから、いっちゃんに問題が起きた時は、ボケを返上出来るんだ!」
尊……既に、ボケてますが……
だがしかし、おばさんは感動したらしい。
「まあ、たけちゃん、偉いわ! 非道な実の母親からいっちゃんを守れるのは、私達しか居ないものね? 一緒にいっちゃんを守りましょう!」
俺保護同盟が、結成されたらしい……
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