五匹目 レッサーパンダは 斗う!?

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まったく……と、伊織は呟く。 「伊織、遅かったねぇ?」 尊の問い掛けに、伊織はちょっとなと返す。 「良いなぁ、良いなぁ、いっちゃん担いでもらって~」 羨まし気な尊に、伊織は仕方なさそうに俺を下ろすと、今度は尊を担ぎ上げた。 「おぉー、高みの見物だぁー」 尊、意味違う…… いや、ある意味、あってる? 伊織の部屋の前まで来ると、尊の頭をぶつけ無い様にと気を使った伊織は、尊の頭に手を載せ少し屈みながら自室に入る。 攻撃して来る癖に、変な所で優しい伊織……なんだよね~ 伊織の部屋は、都織の部屋と違って、すっきりと綺麗に片付けられている。 モノトーンで纏められた、余分な物を置かない部屋。 オーロラの様な都織の部屋と、正反対だね? 椅子に腰を下ろした伊織は、担いでいた尊を膝の上に座らせた。 俺は、伊織のベッドにダイブする。 なんか……つ・か・れ・たぁ~ 「……で?」 唐突に、伊織は訊いて来る。 「「……」」 俺と尊は、顔を見合せた。 何を…… 何から、どう説明しよう? 先ずは、ストラップ、かな? だね? だよ? 話しは纏まった。
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