五匹目 レッサーパンダは 斗う!?

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解っても、伊織も俺達と同じ1年生だ、俺達を守る術が見つからなかった。 親に言うのは簡単だが、根本的な解決に繋がらない。 そう考えた伊織は、自分が俺達を守れる程に強くなる事を決めた。 それまでは、卑怯だろうが何だろうが、様々な手を利用して俺達を守る。 特に利用したのは、自分の姉達と尊の兄達。 丁度4人も俺と尊の事に気付いていて、何とかしないと、と考えていたらしい。 当時4年生だったたく兄と沙織姉・香織姉の3人は、5・6年生を上手く使って味方に付け、下級生達が俺と尊に手を出さない様に抑え込まさせた。 中1のたか兄も、俺達に手を出すな、と弟や妹の居る同級生や上級生(たか兄って、やっぱり凄い!)に厳命(脅迫?)してくれたそうだ。 更に、たか兄は伊織を鍛えた。 だから俺達の虐めは、5月になる前にはすっかり消えていたらしい。 何だか知らないけど、俺と尊を虐めると最強の美形軍団に再起不能にされる、と言う神話を残して虐めは消えたそうだ。 そんな裏事情が…… でも…… ご免、伊織! 俺達―― 「「虐められていた自覚が――無い!!」」 尊と一緒に叫んだら、伊織は珍しく爆笑した!
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