六匹目 レッサーパンダは 微睡む!?

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まさか……平凡顔の俺に、ピンク、とは…… はあっ、と溜め息ついた俺に、悪びれずにおじさんが声を掛けてきた。 「どうだ和泉、気に入ったか? パパ、頑張ったんだぞ!」 なんで、パパ!? あ゙ーっ、突っ込み処満載で、どうしたら良いか解らない!! 取り敢えず、パパ、問題だ。 「おじさん、なん―」 「パパ」 「えっ、や、おじ―」 「パパ」 頑として、パパ呼称を譲らないおじさんに、尊が溜め息をついた。 「いっちゃん、諦めて、パパって呼んであげて?」 「えーっ!? たけちゃんだって、パパって呼ばないのに!?」 俺の抗議は、あっさり無視された。 「俺はちっちゃい頃、いっぱいパパって呼んだから、もういいの」 えっ、そう言う問題? 「だから、いっちゃんはパパって呼んであげて?」 えっ、まじ? 呼ばないと、不味い事でも起きるのか!? 「うん、起きるね?」 何が? 「このままだと、何時までたってもお肉が食べられないよ?」 にゃにぃ!? マジで!? 「うん、まじ」 そ、それは、不味い!! だが、パパ、は流石に恥ずかしい。 ちらりと見ると、おじさんが期待の眼差しを向けている。
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