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「メールを送ってきたのは、鹿野君?」
俺の問い掛けに、鹿野は首を横に降った。
「なら、誰?」
尊が問い掛けると、鹿野はクイッと俺達が居るのとは反対の戸口を指し示した。
タイミングを図った様に、ガラリと戸が開いた。
両腕組んで勿体つけた感じに現れたのは……
「「あっ、2位」」
俺と尊の声に、2位こと噂の中谷は……固まった。
確かにそれは、B組の委員長の中谷だった。
鹿野が大爆笑してる。
「友明……」
漸く動ける様になったらしい中谷は、じっとりと鹿野を睨み付けた。
「わ、悪い…… けど、お前に対する2人の認識が『2位』って…… なんかもう芸術的に凄くて……」
鹿野、再度、大爆笑!!
中谷は、ギッと鋭い視線を俺達に向けた。
「「ヒッ!?」」
余りの怖さに、抱き合って怯える俺達。
鬼だ、鬼が居るよぉー!?
ガクブルする俺達に気付いて、中谷はコホンっと軽く咳払いした。
「すまない、怯えさせるつもりはなかった」
謝罪の言葉は意外と普通のものだった。
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