六匹目 レッサーパンダは 微睡む!?

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「なに言ってんだ、タケも和泉もとおぉっても可愛い顔じゃないか!!」 背だって小さいし――と言い切るおじさんには、なにを言っても無駄な気がする。 「俺、165あるよぉー」 「俺は+αでもうちょいある」 小さくないよねぇ? ないよねぇ? 「でかぶつの親玉からしたら、小さいんだよ?」 たく兄が、だめ押しした。 よし! 「「諦めよう!!」」 尊と意見一致したので、おじさんの腐った考えは気にしない事にした。 取り敢えず、イヤーな空気は払拭されたので、良しとしよう! そうなると、後は焼き肉だあー 「お肉ぅ~」 「たか兄! いっちゃんが煩くなるから、早く車を出して!!」 尊お母さんが、たか兄を責付く。 「ああ、そうだな」 返して、たか兄は車を発進させた。 そう言えば、尊の蹴りは見事だったなあ。 俺ごとおじさんに抱き締められたままの尊を、感心しながら見詰めていると、尊が問うように見返してきた。 「たけちゃん、さっきは格好良かった!!」 「えっ!?」 「おじさんに――」 「パパ!」 ……おじさん、しつこく訂正してくる。 これも、諦めた方が良さそうだ……
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