六匹目 レッサーパンダは 微睡む!?

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「母さんが居ないと、父さんは止まらないね?」 飽きれ顔のたく兄に、おじさんはとっても良い笑顔で返す。 「母さんの許可貰ってるから、問題無し、さ!」 おばさん、許しちゃったの、おじさんの無茶振り!? 「「はぁ~」」 溜め息漏らす俺達を、またおじさんは抱き締めてきた。 「帰ったら、パパと一緒にお風呂に入ろうなぁ」 「「えっ、やだ!!」」 さすがにそれは、勘弁して欲しい。 「一緒に入ろうな!」 めげずにごり押ししてくるおじさんには、困ったもんだ。 どうしたもんかと考えていると、最近は貴重な古式ゆかしい銭湯が、俺の目に飛び込んできた。 すかさず、尊に合図を送る。 アレだ! あっ、良いね? でしょう? よし、やろう! 「「銭湯なら、一緒に入るよ?」」 途端におじさんは、パアッと眩しい位の笑顔になった。 「よーし、焼き肉の後は皆で銭湯だ!」 「「え゙ーっ!!」」 兄ちゃんズが抗議の声を上げたが、ふふふ、逃さないぞ! 「道連れじゃー!」 高笑いする俺を、兄ちゃんズはジトリと睨んだが、知るもんか! 振り掛かる災いは、分担して最小限にしとかないとね?
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