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「あ……」
ぽっかりと、目が覚めた。
天国の様な焼き肉を楽しんだ後、地獄の様な銭湯をこなし、尊の家に帰った俺は、翌朝の食事と弁当の下準備をしてから与えられた俺の部屋――桜部屋で寝た。
寝た筈だ!
だが、これは……?
そう言えば、夢を見てたな……
T-レックスに追い掛け回された、夢……
森の中を散策していた俺は、恐ろしい咆哮と共に木々を薙ぎ倒して現れたT-レックスに見付かり、散々追い掛け回された!
もう喰われるしかない――諦めた俺を、T-レックスはくわえた。
そのまま巣に運ばれて、卵の横に下ろされた。
ああ、きっと、もう時期孵る卵の餌にするつもりなんだなぁ~
すっかり諦めきっている俺は、ピシッと言う音と共に罅が入った卵を泣き泣き凝視した。
もう駄目だ!
俺は喰われる!
だがしかし――
「ぴっきゃぁーっ!」
キテレツな産声と共に、パッカーンと割れた卵から産まれてきたのは――
尊、だった!!
俺と尊はT-レックスに育てられ、恐竜界で無事に成長する――と言う夢を見た。
そんな夢を何故見たか、目覚めてわかった……
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