六匹目 レッサーパンダは 微睡む!?

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「あ……」 ぽっかりと、目が覚めた。 天国の様な焼き肉を楽しんだ後、地獄の様な銭湯をこなし、尊の家に帰った俺は、翌朝の食事と弁当の下準備をしてから与えられた俺の部屋――桜部屋で寝た。 寝た筈だ! だが、これは……? そう言えば、夢を見てたな…… T-レックスに追い掛け回された、夢…… 森の中を散策していた俺は、恐ろしい咆哮と共に木々を薙ぎ倒して現れたT-レックスに見付かり、散々追い掛け回された! もう喰われるしかない――諦めた俺を、T-レックスはくわえた。 そのまま巣に運ばれて、卵の横に下ろされた。 ああ、きっと、もう時期孵る卵の餌にするつもりなんだなぁ~ すっかり諦めきっている俺は、ピシッと言う音と共に罅が入った卵を泣き泣き凝視した。 もう駄目だ! 俺は喰われる! だがしかし―― 「ぴっきゃぁーっ!」 キテレツな産声と共に、パッカーンと割れた卵から産まれてきたのは―― 尊、だった!! 俺と尊はT-レックスに育てられ、恐竜界で無事に成長する――と言う夢を見た。 そんな夢を何故見たか、目覚めてわかった……
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