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一番早起きは、公務員のたか兄だ。
朝食の準備が丁度終わった6時45分、でっかい欠伸をしながらたか兄が現れた。
俺を目に止め、不思議そうに首を傾げたたか兄は、暫し考え込み、1分後、左掌を右拳でぽんっと叩いて、
「そうだった、和泉が嫁に来たんだっけ!」
ボケた事を言い放った。
「嫁じゃないよ、居候だよ」
「居候は飯の用意なんてしないぞ、だから嫁だ」
たか兄、屁理屈~
まあ、良いや。
「たか兄、ご飯で良いの? それとも、パン?」
新聞片手にテーブルに着いたたか兄が、何故だかニヤニヤし出す。
「たか兄?」
「ん゙ー、良いねぇ~」
「何が?」
「貴方、お帰りなさい(ハート) お食事にする? お風呂にする? それとも、わ・た・し?――みたいで、良いねぇ~」
……巽-レックスが、もう一匹。
尊ん家は、T-レックスだらけだった!!
気を付けよう!!
「で、ご飯とパン、どっちにする?」
「和泉、スルー?」
「たか兄が遅刻したら、いけないからね。 帰って来たら、遊ぼうね?」
たか兄は、不満丸出しだ。
「和泉の意地悪~ あ、ご飯が良いや」
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